虹の家臨時休館期間の取り組みを契機として創設したこのコーナーは、今後名称も新たに、年間を通して
舞岡ふるさと村・舞岡ふるさとの森で見られる昆虫を、写真で紹介していきます。
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キオビクロヒゲナガ(ヒゲナガガ科) 開帳 11〜15ミリメートル 小さなガのなかには驚くほど美しい種類がいて、 この種も派手ではないが凝った装いをしている。 前翅の中ほどに白い帯があって、 その帯を縁取る黒と銀灰色の帯。 その帯の前と後ろは銀の鱗粉を散らしている。 小さくて目立たないので、この美しさが見られるのは、 マクロで撮影する者だけの特権だ。 ヒゲナガガの仲間は、名前の通り触角が長く、 オスは翅の長さの2.5倍もある。 写真はメスで、翅長と同じ長さ。 撮影: 4月28日 |
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コナラシギゾウムシ 背面(ゾウムシ科) 体長 5〜10ミリメートル ゾウムシ科の仲間は吻(※)があるのが 特徴だが、特にシギゾウムシの仲間は 細くて長い吻を持っている。 またこの種は、オスよりもメスの方が長い。 メスは卵を産む穴をどんぐりにあけるために 長いのだが、ほんとにこんな長い吻が 必要?と思うぐらい長い。 (※ フン 頭から突き出た部分で、 先端に口がある) 撮影: 4月28日 |
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コナラシギゾウムシ 吻を横から撮影 (ゾウムシ科) 写真の個体は吻の長さが 体長と同じくらいあり、メスと思われる。 吻の先は下向きになめらかにカーブして、 かじり付く物の表面に口が直角にあてられる ようになっている。 幼虫はドングリに穴を開けて出てくる白いウジだ。 それがこんな繊細な道具を持ったゾウムシに なるなんて、何とも驚きの変身ぶりである。 撮影: 4月28日 |
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キツネアザミ(キク科) 春は、舞岡の田んぼや畑にこの花が咲いている。 葉は柔らかく、触っても本家のアザミの 仲間のように痛くない。優しい印象の植物だ。 この植物にそっと近づいてみると、 何やら小さな虫がたくさん止まっている。 アザミホソクチゾウムシだ。 撮影:5月2日 |
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アザミホソクチゾウムシ (ホソクチゾウムシ科) 体長 約3ミリメートル 背中がもっこり膨らんだ、独特の姿をしている。 一株のキツネアザミに、茎を歩いているものや 蕾の上で交尾しているもの、 蕾に口を突き刺して食事中らしいものなど、 何頭もいたのだが、小さい上に風で良く 揺れるので、ジャスピン写真は難しい。 撮影:4月30日 |
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ヤマトクロスジヘビトンボ (ヘビトンボ科) 開帳 90〜102ミリメートル。 大きな黒っぽいやつが壁に張り付いていると、 不気味な感じがする。 夜になると、闇の中を大きな翅で ゆっくり飛び回っている。 舞岡ふるさと村では、山林の中の 小さな流れのそばで見ることが多いが、 そのような場所は少なく、環境の変化とともに 消えてゆくのでないかと心配する。 撮影: 5月2日 |
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ハラグロオオテントウムシ (テントウムシ科) 体長 11〜12ミリメートル 元々は西日本で見られる種類だったが、 神奈川県では2013年に初めて見つかってから、 急に拡がり始め、舞岡では私は2019年に初めて見た。 ナミテントウの体長が8ミリメートルぐらい なのに比べて、かなり大きなテントウだ。 舞岡にはもう一種、カメノコテントウという大型 テントウがいるが、今やこちらの方が 出会うのが難しい。 虹の家で草刈りをしていて地面に転がっている のを見つけ、白バックで撮影させてもらったが、 この日は「草刈りは三文の徳」どころか 五百円ぐらいの徳(?)に感じられた。 撮影:5月4日 |
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セグロアシナガバチ(スズメバチ科) 体長 20〜26ミリメートル アジサイの枯れた茎に止まって、 巣作り材料のパルプを集めていた。 今は女王蜂が一匹で巣作りをしている時期 なので、この個体も女王なのだろう。 女王蜂の孤軍奮闘を見ていると、人間の生活に 近付き過ぎたために、時間をかけて作った 巣がハチもろとも駆除されてしまうのが 気の毒に思えてくるが・・・・ 虹の家の軒下でも、キイロアシナガバチが巣を 作っていて、育房が15個ぐらいになってきた。 そろそろ駆除しないといけないなァ。 撮影: 5月4日 |